ノンフィクション

リアルな現実の狭間で生まれる様々な感情

2018年5月のブログ記事

  • 憤り

    アカリという彼女が出来て、俺自身も変わったことがあった。 アカリに恥ずかしい思いをさせないよう、真面目になろうと、胸を張って彼氏ですと言える男になろうと思っていた。 だからといって、高校へ行くワケではない、端的にいうと、他人に迷惑をかけずに全うに頑張ろうと思っていた。俺は俺の道を見つけしっかり歩む... 続きをみる

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  • 荒んだ心に一筋の光

    好きなときに学校に行き、飽きれば帰る。そんな学校生活を繰り返していた。 幸い、仲間には恵まれ放課後になれば家に皆が集まり、晩飯時に一旦解散、22時頃に近所の公園に集まり2時間くらいたむろするのが日課だった。 そこから帰ってゲームして、寝て起きれば給食前くらいの時間だったし、そのとき学校に行くときも... 続きをみる

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  • 自由ときどき孤独

    夏の暑さも大分和らぎ、二学期を迎えた。 この頃になると、学校に一時間目から行くことはほとんどなかった。 昼夜逆転の生活をしていたせいもあるし、この時は高校への進学は考えていなかったのが大きな理由であろう。 (学校って何を学べば良いんだろ?俺は先生から勉強以外教わることは何もないな) と、この頃は本... 続きをみる

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  • 思春期それとも発情期

    中3にもなれば、チラホラ彼女が出来たりするヤツもいた。 好きだけど告白できない、なんて男もやっぱりいるわけで、それとなく相手の女の子の腹を探りキューピッドになったりもした。 『たぶん、〇〇ちゃん、お前のことすきだぜ。イケるよ。告白しちゃえよ!』 『うーん、どうかなー。そうかなー?』 そんなアイツが... 続きをみる

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  • 夏休みを満喫する。

    夏休みはおよそ40日。この期間、俺が一人で過ごしたのは2日だった。 ほぼ毎日のように誰かが家に来てニンテンドー64をやっていた。 誰かが来てというと、嘘になるので正しくは誰かを呼んで、いや、来させていた。 学年の男子の半分はウチに泊まったことがある。地元の祭りの夜は、確かに20人近くいた気がする。... 続きをみる

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  • 大人になりたかったあの頃

    あの頃の日常は短いようで長い凝縮された日々だったように思える。 去年の夏に何があったかなんて覚えていないが、中三の夏は色んなことがあった。 仲間の一人であるユウスケが二、三日顔を見せないので気になっていたところ、どうやら空腹で動く気力がないとのこと。 100キロを超える巨体であったが、気優しいとこ... 続きをみる

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  • 個性派揃いの仲間たち

    朱に交われば赤くなる、というようにウチの学校には朱が豊富にあった。 ・カズヤ おだてに弱いナルシスト。小5の時、シングルマザーの母が突如妊娠。父親不明の弟と母親で暮らしていた。 母親もぶっ飛んでいるのか、パンチ頭のおっさんがブリーフ一丁で母の部屋から出てくると荒技を目の当たりして グレるなという方... 続きをみる

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  • 進路はコインで

    今思えば3年生に進級する前に大分荒んでいたし、調子に乗っていたと思う。 結構教師たちの大人としての醜い部分が感じられるような年頃だったのかもしれない。 荒んでいた自分と戻りたいと願う自分と、反発する気持ちの中最後のクラス替えがあった。 『よし、クボさんが担任だったらやり直そう。高校にも行こう』 そ... 続きをみる

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  • その時歴史が動いた?

    ちょっとずつ、この町に染まってきたオレに転換期が訪れた。 それは美術の時間だった。 普段はジャージで過ごす我が校は、名札を付けないといけない。 名札といっても縫い付けるタイプのやつで、母親のいない我が家では不格好な名札で過ごさなければならなかった。 それが嫌で名札を付けていなかったのだが、幸いとい... 続きをみる

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  • 中2病発症!?

    怒涛の一年生が終わり、いよいよ進級の時期が来た。 クラス替えも楽しみだし、担任も早く代わって欲しかった。 噂では荒井は2年も担任を受け持つとのことだったが、幸いに違うクラスになることが出来た。 しかし、2年の担任が学校一ヤバイと噂されるクボさんだった。 クボ先生ではなく、クボさん。バスケ部の顧問だ... 続きをみる

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  • 脱皮を経てサナギへの過程

    ワケの分からないまま人生初の彼女が出来た。一緒に帰るでもなく、休日にでかけるでもなく、むろんキスなどもしない、 極めてプラトニックで無機質なカップルが誕生した。 彼女の名はコトミ。休み時間の度に俺のクラスに来て話しかけてくる。 それは構わないのだが、茶化されるとどうにもバツが悪い。しかもその筆頭が... 続きをみる

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  • 小心者の傷心

    慣れない田舎での孤独な夏休みも日を追うごとに少しずつ慣れてきた。 ゲームショップにいたヤツらは地元の漁師の息子らしく腕っ節が強く、愛想や協調性がない。 同族嫌悪とは上手いこと言うもので、夏休み中に何度か掴み合いの喧嘩にもなった。 だけどそこは少年の良いところでもあり、気付けば海で一緒に素潜りをする... 続きをみる

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  • 絶望と絶望と絶望。

    引っ越して初めての朝、慣れない新居での目覚めだったが、父の一言でテンションが上がった。 『そういえば、この町にもゲーム屋があるようだぞ』 サッカーとゲームバカだった自分はご機嫌とりに貰った小遣いを握りしめて、市内にあるゲームショップに自転車を走らせた。 こじんまりとした店内の片隅にある、数台のメダ... 続きをみる

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  • 不安と希望

    引っ越し先は小さな漁師町らしい。海が近くにあり、良いトコだと父はお手伝いの友達と笑っている。 しかし、自分は聞いたこともない町だし、友達に転校先を告げたたき、皆がハテナ顔だったのを思い出し憂鬱な気分だった。 お隣の県だというのに、見たこともないような田園風景と山道を繰り返し、まだ着くなよ、ここじゃ... 続きをみる

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  • すべての少年たちへ

    少し大きめのブレザーがようやく気にならなくなった初夏、それは突然告げられた。 『おい、ケンジ1学期が終わったら引っ越すから荷物まとめておけよ』 青天の霹靂なんて言葉は知らなかったが、まさにこのことだろう。 『引っ越すってどこに?しかも何処に!?』 実際、祖父が仕事の都合で引っ越す準備をしていたのは... 続きをみる

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