ノンフィクション

リアルな現実の狭間で生まれる様々な感情

中2病発症!?

怒涛の一年生が終わり、いよいよ進級の時期が来た。

クラス替えも楽しみだし、担任も早く代わって欲しかった。


噂では荒井は2年も担任を受け持つとのことだったが、幸いに違うクラスになることが出来た。


しかし、2年の担任が学校一ヤバイと噂されるクボさんだった。

クボ先生ではなく、クボさん。バスケ部の顧問だが、その怒号はばっちりグラウンドにも響いてきていた。


おい、もっとやべぇのが来たじゃねぇか、と自分の運のなさを呪った。


ちなみにバスケ部は部員が少ない。それは長年顧問を務めるクボさんの練習に耐え切れず、生徒が辞めてしまうからだ。

実際陸上部にも3名ほど転部してきたヤツらがいるが、どれもオレより足が速い。


確かに陸上部より走ったあとに、体育館から怒号が飛ぶんだからある意味普通のことかもしれない。


ただカン違いしてはいけないのが、クボさんと呼ばれる所以だ。

荒井と違って誰も呼び捨てにはしないし、嫌われているワケではないということ。

怒るとヤバイけど、その話は後述すると思うので割愛する。


そんなこんなでクラス替えがあり、新しいクラスメイトと一緒に過ごすことになった。

正直多くの記憶は残ってないのだが、強烈な思い出がある。


同じ陸上部のヤツらが飯塚という生徒にちょっかいを出していた。

最初はズボンをずり下げフルチンにしていた。ドン引きする女子を尻目にバカ笑いする男子一同。

引き気味の自分は止めるでもなく、加わるでもなく、遠巻きに見ていた。

休み時間の度にまんぐり返しをされ、局部をさらけ出される飯塚。


ある日、止めろー!!と大きな声で叫んでいたので目を向けると、ぶっといボルトを尻の穴に入れられているではないか。

さすがに、やり過ぎだろ…と思いつつもバカ笑いする3名ほどの男子。


チャイムがなりいつものように慌てて席に着く男子たち。そこで目を疑うような光景を間に当たりにした。

さっきまで止めろー!と騒いでいた飯塚がそのぶっといボルトを筆箱にしまったのだ。


何が起きているか理解できなかったが、次の休み時間にまた、止めろー!と言いながらボルトを肛門に差し込まれる飯塚を見て俺が止めに入る目は完全に消え失せた。


そして不定期にある、イジメ調査のアンケートの紙がクラスに配られた。

内心、あれはイジメではないと思っていたが、クラスの女子が飯塚が虐められているとリークした。


呼び出される、飯塚と首謀者二人。


ざわつくクラスをよそに飯塚が一番先に戻ってきた。

こいつがイジメだと言えば完全に黒だ。でなくともイジメだとリークされているのだから。


しかし教室に入るなり大きな声で叫んだ


『アレはイジメじゃねぇぞ!ふざけんな!誰だ書いたやつはー!!』


アレがイジメじゃないならこの世にイジメはないんじゃないかと思うが当人は本気のようだ。

書いたと思われる女子目掛けて罵倒までしてやがる。


クレイジーな世界に入り込んだ気がするが、これがこの町の色だったのかもしれない…

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